「内視鏡検査を受けたいけれど、費用がいくらかかるか心配…」そう思っていませんか?
実は、内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)の費用は、保険適用で3割負担の場合、5,000円~10,000円程度が相場です。さらに、ポリープ切除や生検が必要な場合でも、追加費用はあるものの、高額療養費制度を利用すれば自己負担額を抑えることができます。
この記事では、検査の種類別の費用相場に加え、費用を抑える方法、保険適用の仕組み、検査前後の注意点まで、内視鏡検査に関するお金の不安を解消する情報を網羅的に解説します。
※内視鏡検査について詳しくはこちら【医療ガイドブック「内視鏡検査とは?」】
内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)の費用相場

ここでは、内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)の費用相場について詳しく解説します。費用の仕組みを理解し、安心して検査を受けていただければ幸いです。
胃カメラの費用相場(保険適用時・3割負担の場合)
胃カメラ検査は、口または鼻から内視鏡を挿入し、食道、胃、十二指腸の内部を観察する検査です。保険適用で3割負担の場合、問診・診察料を含めて、5,000円〜7,000円程度が相場です。
経口内視鏡と経鼻内視鏡では、使用する内視鏡の太さや挿入方法が異なりますが、保険適用の場合、費用に大きな違いはありません。ただし、医療機関によっては、検査前の採血や検査後の処置などで追加費用が発生する場合があります。
また、組織を採取して詳しく調べる生検を行った場合は、さらに費用が加算されます。事前に医療機関に確認しておきましょう。
大腸カメラの費用相場(保険適用時・3割負担の場合)
大腸カメラ検査は、肛門から内視鏡を挿入し、大腸の内部を観察する検査です。保険適用で3割負担の場合、検査前の診察や腸内をきれいにするための前処置(下剤の費用など)を含めて、7,000円~10,000円程度が相場です。
大腸カメラ検査では、ポリープが見つかることもあります。ポリープを切除する場合は、さらに費用が加算されます。検査前に、医療機関に費用の詳細を確認しておくと安心です。
ポリープ切除時の費用相場
内視鏡検査中にポリープが見つかった場合は、多くの場合、その場で切除することができます。ポリープ切除にかかる費用は、切除するポリープの数、大きさ、入院の必要性などによって大きく変動しますが、3割負担で10,000円〜30,000円程度の追加費用が目安となります。
例えば、小さなポリープを1つ切除した場合、3割負担の場合には追加で2万円前後の費用で済む場合が多いですが、複数のポリープを切除する場合、あるいは入院が必要な場合は、それ以上かかるケースもあります。
生検時の費用相場
内視鏡検査中に病変が見つかった場合、組織の一部を採取して詳しく調べる生検を行うことがあります。生検は、顕微鏡で細胞・組織レベルの観察を行うことで、より正確な診断を可能にする検査です。
生検を行った場合は、検査費用に加えて、3割負担で数千円程度の追加費用が発生します。採取する組織の数や部位などによって費用は変わるため、検査前に医療機関に確認しておくと良いでしょう。
鎮静剤使用時の費用相場
内視鏡検査は、管を挿入するため、どうしても苦痛を伴うことがあります。そのため、検査を受ける際に鎮静剤を使用することも可能です。鎮静剤を使用すると、検査中の不快感や痛みを軽減することができます。
しかし、鎮静剤の使用は、検査が楽になるというメリットがある一方、費用が追加で発生することがほとんどです。
内視鏡検査の費用を抑える方法
自治体によっては、特定健診やがん検診の費用を助成している場合があります。これらの制度を利用することで費用を抑えることができます。事前に医療機関や自治体に確認し、費用負担を軽減する方法を探してみましょう。
また、高額療養費制度を利用することで、ひと月に支払う医療費の自己負担額に上限が設けられます。医療費が高額になりそうな場合は、高額療養費制度の利用も検討しましょう。
内視鏡検査で保険適用されるケースと適用されないケース

内視鏡検査は、症状の有無や検査の目的によって保険が適用される場合と適用されない場合があります。
具体的にどのような場合に保険適用となるのか、また適用外となるのかを詳しく見ていきましょう。
検査で保険適用となるケース
保険適用となるのは、医師が医学的に必要と判断した検査の場合です。医師が必要と判断する基準は、患者さんの訴える自覚症状や、診察、血液検査、画像検査などの結果に基づきます。
例えば、以下のような症状がある場合は、医師が内視鏡検査の必要性を判断し、保険適用となるケースが多いです。
- 長引く胃痛、胸やけ、吐き気などの消化器症状
- 健康診断で便潜血反応が陽性だった場合
- 原因不明の貧血や体重減少
- 過去にポリープなどを切除したことがある、など経過観察が必要な場合
- 大腸がんの家族歴がある場合
これらのケースでは、検査費用の一部を健康保険で負担することができます。自己負担割合は、年齢や所得によって1割~3割となります。
検査で保険適用外となるケース(自由診療)
一方で、健康診断や人間ドックなど、病気の症状がなく、単に健康状態をチェックする目的で行う内視鏡検査は、基本的に保険適用外となります。
また、以下のようなケースも自由診療となることがあります。
- 症状がなく、医師が検査の必要性がないと判断した場合
- 患者さん自身の希望で、医学的な必要性がないにもかかわらず検査を受ける場合
自由診療の場合、検査費用は全額自己負担となります。費用は医療機関によって異なりますが、胃カメラで15,000円~30,000円程度、大腸カメラで20,000円~40,000円程度が目安です。検査内容や医療機関によって費用は大きく変動するため、事前に確認することが重要です。
まとめ
この記事では、内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)の費用相場や保険適用の仕組みについて解説しました。検査費用は、保険適用で3割負担の場合、胃カメラは5,000円~7,000円程度、大腸カメラは7,000円~10,000円程度が相場です。
ポリープ切除や生検を行った場合は追加費用が発生します。
検査を受ける際は、事前に費用や注意点を確認し、安心して検査を受けられる医療機関を選びましょう。