目がチカチカするとは、光が走る、ギザギザした光の模様が見えるといった見え方の異常で、原因は「目」にあるものと「脳」にあるものに大きく分かれます。
一瞬ピカッと光が走るタイプなのか、ギザギザした光の模様が広がるタイプなのかによって、疑われる原因や対処法が異なります。また、黒い点や糸くず(飛蚊症)が急に増えた場合や、手足に力が入らない、ろれつが回らないといった症状を伴う場合は、様子を見ずに受診してください。
この記事では、ご自身の症状がどちらに当てはまるかの見分け方や、すぐに病院へ行くべき受診の目安について、日本眼科学会認定 眼科専門医が分かりやすく解説します。
この記事でわかること
- 目がチカチカする主な原因(目が関わるものと、脳・全身が関わるもの)
- 「一瞬光が走る(光視症)」と「ギザギザした光が見える(閃輝暗点)」の違い
- 「目」と「脳」どちらが原因?片目を隠して確かめる簡単な見分け方
- 様子を見ずに受診すべきサインと、症状に合った受診先
- チカチカしたときの対処法と、眼科で行う検査
目がチカチカするとは?原因は「目」と「脳」の2つに分かれる
目がチカチカする原因は、網膜など目そのものにあるものと、脳が関わるものの2つに大きく分かれます。原因によって見え方に特徴があり、それが見分ける手がかりになります(※1)。代表的なものは、一瞬光が走るように見える「目」の現象(光視症)と、ギザギザした光模様が見える「脳」の現象(閃輝暗点)です。

光視症は片目に一瞬光が走る見え方、閃輝暗点はギザギザした光が広がる見え方が特徴です。
目が原因のチカチカ:光視症、眼精疲労・ドライアイなど
- 視界の端に稲妻のような光が一瞬走る:光視症。網膜裂孔(網膜に穴が開く病気) など目の病気が隠れていることがあります。
- 光がまぶしい、ちらついて見えにくい:眼精疲労、ドライアイ、白内障など
光視症は、網膜(眼球の奥で光を受け取る膜)が引っ張られるなどの刺激を受け、それを「光」として脳に伝えることで起こります。このため、光は原因のある片目に見えます。
脳が関わるチカチカ:閃輝暗点、立ちくらみなど
- キラキラ・ギザギザした光が現れ、数分かけて広がる:閃輝暗点。片頭痛の前兆として起こることが多く、まれに脳の病気でも起こります。
- 立ち上がったときに目の前が暗くなり、チカチカする:立ちくらみ。脳への血流が一時的に減ることで起こります。
閃輝暗点は目の異常ではなく、見たものを処理する脳の部分(後頭葉の視覚野)の一時的な変化で起こります。視界の右半分の情報は、左右どちらの目から入っても脳の左側に、左半分の情報は脳の右側に集まります。このため、脳の片側で起こる閃輝暗点は、片目に起こる光視症と違い、両目の同じ側に見えます。この違いを使った見分け方と、それぞれの病気の詳しい説明は後述します。
すぐに受診が必要な目のチカチカ
目のチカチカに次のような症状や特徴があるときは、治療を急ぐ病気の可能性があるため、様子を見ずに受診してください(※2、※3、※4)。
| こんなとき | 考えられる主な病気 | 受診先・行動 |
|---|---|---|
| 光が走るのと同時に、飛蚊症(黒い点や糸くず)が急に増えた | 網膜裂孔 | その日の診療時間内に眼科(夜間に気づいたら翌日、休日は休日明けの最初の診療日に) |
| 視野の一部が、カーテンがかかったように欠ける・暗く見える | 網膜剥離 | 安静にして、その日の診療時間内に眼科(夜間に気づいたら翌日、休日は休日明けの最初の診療日に) |
| 閃輝暗点のような光とともに、手足の脱力や顔のゆがみ、ろれつの異常、突然の激しい頭痛がある。または、光が消えても見えにくさが残る | 脳梗塞・脳出血・一過性脳虚血発作など | 救急車(119番)。症状がすぐに治まった場合も |
| 閃輝暗点のような光が、広がらずに5分もたたないうちに消えた | 一過性脳虚血発作など | 症状が消えても当日中に脳神経内科(神経内科)・脳神経外科(夜間・休日は救急外来に相談) |
| 妊娠20週以降・産後で、頭痛やむくみ、みぞおちの痛みを伴う | 妊娠高血圧症候群の重症化 | すぐにかかっている産科へ連絡 |
目の病気の場合、受診は、専門の医師やスタッフがそろい、必要な検査を受けられる診療時間内が基本です。網膜裂孔や網膜剥離が疑われる場合も、夜間・休日に救急外来を受診して、その場で手術が行われることは多くありません。安静にして、表の目安で眼科を受診してください。
目がチカチカする原因|目が関わるもの
目が関わるチカチカで、最も注意が必要なのは網膜裂孔と網膜剥離です。多くは加齢によって目の中のゼリー状の組織が縮んで網膜から離れる現象(後部硝子体剥離)がきっかけで起こり、光視症や飛蚊症が前ぶれになることがあります。日常的によくあるのは、眼精疲労やドライアイによるまぶしさやちらつきです。
視界の端に光が一瞬走る:光視症(後部硝子体剥離)
眼球の中を満たすゼリー状の硝子体は、年齢とともに液状に変化して縮み、やがて網膜から離れます。これを後部硝子体剥離といい、多くは50〜60歳代に起こり、強い近視の方ではより若い年代でも起こります(※2)。
硝子体が離れるときに網膜が引っ張られると、その刺激が光として感じられます。これが光視症で、視界の端に稲妻のような光が一瞬〜数秒走り、目を動かしたときや暗い場所で気づきやすいのが特徴です。飛蚊症を伴うことも多いです(※5)。
後部硝子体剥離そのものは加齢による自然な変化で、多くは治療を必要としません。ただし、一部の方では、網膜を強く引っ張られたときに、網膜に裂け目(網膜裂孔)ができ、放置すると網膜剥離に進むことがあります。光視症や飛蚊症が出たときは、すぐに眼科で網膜を調べてもらってください(※2)。
飛蚊症が急に増えた・視野が欠ける:網膜裂孔・網膜剥離
網膜裂孔は、網膜に裂け目ができた状態です。最も多い原因は後部硝子体剥離で網膜が引っ張られることです。強い近視や目のけがでも起こります。網膜には痛みを感じる神経がないため痛みはなく、網膜が引っ張られるときの光視症や、網膜から外れた硝子体や出血による飛蚊症の急な増加が手がかりになります。墨が流れたように見える場合は、出血が起きたためで、網膜裂孔や網膜剥離が見つかることが多いです。目を強くぶつけたあとに光が走る場合も、網膜裂孔が起きていることがあるため、眼科を受診してください(※6)。
裂け目から目の中の水分が網膜の下に入り込むと、網膜がはがれる網膜剥離に進みます。視野の一部がカーテンをかけたように欠け、それが広がります。網膜の中心にある黄斑(細かいものを見る部分)まではがれると、視力が急に下がります(※6)。
裂孔の段階で見つかれば、裂け目の周りをレーザーで焼き固める網膜光凝固術で、網膜剥離への進行を防げることが多いとされています。この治療は外来で短時間で行えます。剥離に進むと、硝子体手術などの手術が必要になります(※6)。
画面作業のあとにまぶしい・ちらつく:眼精疲労・ドライアイ
眼精疲労は、近くを見る作業を続けることで、目の痛みやかすみ、まぶしさ、充血、頭痛や肩こりなどが現れ、休んでも十分に回復しない状態です。度の合わない眼鏡、老眼の始まりに無理をして近くを見続けること、ドライアイなどが原因になります(※7)。
ドライアイは、目の表面をおおう涙の膜が崩れやすくなって目が乾く病気です。かわきのほか、かすみやまぶしさを感じることもあります。長時間画面を見る生活、加齢、エアコンなどによる乾燥、コンタクトレンズの装用などが関わります(※8)。
どちらも両目に起こることが多く、目を使う作業のあとや夕刻に強くなる傾向があります。
まぶしさが強い・光がにじむ:白内障など
白内障は、目の中のレンズ(水晶体)が濁る病気で、進むと光をまぶしく強く感じるようになります(※9)。白内障によるまぶしさは、太陽光やライトなどの「実際の光」を受けたときに起こります。暗闇でもピカッと光が見えるタイプ(光視症など)とは異なり、光がない暗い場所ではまぶしさを感じないのが特徴です。
目がチカチカする原因|脳・全身が関わるもの
目ではなく、脳や全身が関わって症状が起きているケースもあります。代表的なものは、片頭痛の前兆として起こる「閃輝暗点」です。このほか、立ちくらみや、妊娠中の血圧の異常でもチカチカすることがあります。
ギザギザの光が広がる:閃輝暗点(片頭痛の前兆)
閃輝暗点(閃輝性暗点とも呼ばれます)は、視界の一部にキラキラ・ギザギザした特徴的な光が現れ、少しずつ大きくなりながら移動する見え方で、光の内側が見えにくくなる(暗点)こともあります。
閃輝暗点は、脳の表面(大脳皮質)で起きた神経の興奮が、少しずつ周りに広がることで起こると考えられています。このため、光が消えるまでに少なくとも5分、多くは10〜30分ほどかかり、通常は60分以内に消えます(※1、※10、※11、※12)。片頭痛の前兆の90%以上はこうした視覚の症状で、多くはそのあとに頭痛が起こります(※10)。
閃輝暗点に続いて、チクチク感や感覚が鈍くなる、言葉が出にくくなるといった前兆が出ることもあります(※10、※13)。これらは脳梗塞でも起こる症状のため、初めての場合や、いつもの前兆と違う場合は、片頭痛の前兆と決めつけず、後述の目安に従って受診してください。
頭痛を伴わずに、閃輝暗点だけが起こることもあります。光視症と区別がつかない場合は、まず眼科で調べてもらってください。頭痛をくり返す場合の受診先は、脳神経内科・脳神経外科や頭痛外来です。
脳の病気で起こる閃輝暗点:脳梗塞・一過性脳虚血発作・脳腫瘍など
まれに、脳梗塞や一過性脳虚血発作(いっかせいのうきょけつほっさ)(脳の血流が一時的に途絶える発作)、脳腫瘍、脳出血などで、見たものを処理する脳の部分(後頭葉)に血流の低下や病変が及ぶと、閃輝暗点と同じような光が見えることがあります(※13、※14)。次のような場合は、脳の病気を考えて受診してください(※3、※11)。
- 手足に力が入らない、顔の片側がゆがむ、ろれつが回らない、突然の激しい頭痛がある、光が消えたあとも見えにくさが残る場合:すぐに救急車(119番)を呼んでください。症状がすぐに治まっても同じです。手足の脱力や顔のゆがみは、片頭痛の前兆では通常みられません。
- 光が広がらずに、5分もたたないうちに消えた場合:脳の血管が一時的に詰まり、すぐに流れが戻る一過性脳虚血発作の可能性があります。発作のあと24〜48時間は脳梗塞の危険がとくに高いため、症状が消えても当日中に脳神経内科・脳神経外科を受診してください(夜間・休日は救急外来に相談)(※3)。
- 中高年で初めて起きた(片頭痛の持病がない)、1時間以上続く、いつも同じ場所に出る、見え方が変わった場合:早めに脳神経内科・脳神経外科でMRIなどの検査を受けてください。
突然の激しい頭痛を伴う場合については、関連記事「くも膜下出血の前兆」もあわせてご覧ください。
血圧の異常:チカチカだけで高血圧とは判断できない
目のチカチカだけで、血圧が高いと判断することはできません。日本高血圧学会は2007年の発表で、高血圧には多くの場合、自覚症状がないと指摘しています(※15)。
ただし妊娠中は例外で、妊娠高血圧症候群が重くなると、チカチカなどの見え方の異常が出ることがあります(後述)。
高血圧の自覚症状については、関連記事「高血圧の自覚症状」で解説しています。
立ち上がったときに目の前が暗くなる:貧血・立ちくらみ
赤血球が減る貧血でも、血液が酸素を十分に運べないため立ちくらみが起こりやすくなり、そのときにチカチカすることがあります(※16、※17)。立ちくらみは、脱水や出血、薬の影響などでも起こりやすくなります(※18)。くり返す場合は内科を受診してください。
妊娠中・産後のチカチカ
妊娠20週以降や産後に、目がチカチカする(光が見える)、見えにくいといったとき、とくに頭痛やむくみ、みぞおちの痛みを伴う場合は、妊娠高血圧症候群が重くなっているサインのことがあります(※4、※19)。すぐにかかっている産科に連絡してください。
光視症と閃輝暗点の違いは?片目ずつ隠して確認する見分け方
光視症と閃輝暗点は、「片目か両目か」「続く時間」「伴う症状」で見当をつけられます(※1、※10)。
| 項目 | 光視症(目) | 閃輝暗点(脳) |
|---|---|---|
| 見え方 | 視界の端に、稲妻のような光が一瞬走る | キラキラ・ギザギザした光が現れ、数分かけて広がる |
| 片目か両目か | 原因のある片目 | 両目の同じ側(どちらの目を隠しても見える) |
| 続く時間 | 一瞬〜数秒。くり返すことがある | 5〜60分ほどで消えることが多い |
| 伴いやすい症状 | 飛蚊症(黒い点や糸くず) | その後の頭痛(頭痛がないこともある) |
| 受診先 | 眼科(飛蚊症の急増や視野の欠けがあれば、できるだけ早く) | 初めてなら眼科、または脳神経内科・脳神経外科 |
この表は受診の判断の目安で、診断ではありません。初めての症状、いつもと違う症状は受診してください。
症状が出ているときに確かめたい3つのこと
安全な場所で次の3つを確かめておくと、受診時の手がかりになります。
- 片目ずつ隠す:チカチカや見えにくい部分が、片方の目だけに見えるのか、どちらの目でも同じ側に見えるのかを確かめます。閃輝暗点は両目に見えていても、光が見える側の目(右側なら右目)だけの異常だと思い込みやすいため、この確認が役立ちます(※11)。
- 時間を計る:始まった時刻と、消えた時刻を記録します。光視症の場合は、稲妻のように短時間見えます。
- 見え方をメモする:光の形や色、広がり方、見えた位置、頭痛やしびれの有無を、メモやスマートフォンに残します。
光視症の光は一瞬のため、隠して確かめにくいことがあります。その場合は、飛蚊症の増加や視野の欠けがないかを片目ずつ確かめてください。「いつもの閃輝暗点」と思っても、片目だけに光が走る、飛蚊症が増えたといった場合は、網膜の病気の可能性があるため眼科を受診してください。
診察のときには症状がおさまっていることがほとんどで、その場で見え方を確かめることはできません。片目か両目かを確かめてから受診される方も、ほとんどいません。そこで外来では、「光視症」や「閃輝暗点」をスマートフォンで検索していただき、出てきた画像を見ながら、ご自身の見え方に近いのはどちらかを確認しています。診察のあとも、その画像や解説を見返して理解を深めていただけます。「目を閉じても見えた」という場合は、それだけでは目か脳かを決められないため、眼底検査で網膜を確認します。

片目ずつ見え方を確かめ、続いた時間や見え方、頭痛・しびれの有無をメモしておくと受診時の参考になります。
ストレスや疲れとチカチカの関係は?
ストレスや疲れが、網膜の病気を直接起こすわけではありません。ただし、眼精疲労やドライアイによるチカチカを悪化させたり、閃輝暗点の引き金になったりすることはあります。
長時間の画面作業では、まばたきが減って目が乾き、ピントを合わせる筋肉も緊張し続けるため、まぶしさやちらつきを感じやすくなります。
画面の光と頭痛の関係は、関連記事「デジタル機器と頭痛」もあわせてご覧ください。
片頭痛や閃輝暗点の誘因としては、ストレスや精神的な緊張、疲れ、睡眠不足や寝すぎ、月経、天候の変化、アルコールなどが知られています(※20)。
一方、光が一瞬走る、飛蚊症が急に増えた、片目の視野が欠けるといった症状は、疲れやストレスでは説明できません。「疲れのせい」と決めつけずに、眼科を受診してください。
目がチカチカしたときの対処法
目がチカチカしたら、運転や作業を中断して安全な場所で休み、片目ずつの見え方と続いた時間を確かめてください。症状を治す方法ではなく、安全を守り、受診の判断に役立てるための行動です。
症状が出た直後にすること
- 運転中の場合:安全な場所に車を止めます。閃輝暗点の間は視界の一部が見えにくくなるため、見え方が元に戻るまで運転を再開しないでください。
- 高い所や機械を使う作業中の場合:作業を中断し、座って休みます。
- 立ち上がったときに目の前が暗くなった場合:転倒を防ぐため、その場でしゃがむか横になります。
手足の脱力や顔のゆがみを伴うときは、すぐに救急車(119番)を呼んでください(前述)。
日ごろからできる予防と工夫
眼精疲労やドライアイによるチカチカは、日ごろの工夫で起こりにくくできます。
- 画面作業の合間に、こまめに画面から目を離して遠くを見る
- まばたきを意識し、エアコンの風が目に直接当たらないようにする
- 画面の明るさを、部屋の明るさに合わせる
- 眼鏡やコンタクトレンズの度が合っているかを、眼科で確かめる
- 睡眠を規則正しくとる(睡眠不足も寝すぎも、片頭痛や閃輝暗点の誘因になることがあります)
目のチカチカを放置するとどうなる?
目のチカチカの多くは一時的なものです。光視症の原因である後部硝子体剥離も、多くは治療を必要としません。ただし、一部の方では網膜裂孔ができ、放置すると網膜剥離に進むことがあります(※2、※6)。網膜裂孔で発見できればレーザーによる網膜光凝固術で網膜剥離への進行を予防できることが多いですが、網膜剥離で見つかると手術が必要になります(※6)。
網膜剥離は、治療しなければ失明につながるおそれがあります。黄斑がはがれる前に治療できれば、手術後の視力は良好なことが多い一方、黄斑まではがれると、網膜が元に戻っても視力が十分に回復しないことがあります(※6)。
網膜剥離になって視力が低下したり、視野が欠けてから受診する方は、少し前に光視症や飛蚊症に気が付いておられる方も多いです。しかし、ちゃんと見えて、生活や仕事に支障がないため様子をみてしまうようです。光視症や飛蚊症に気が付いて、すぐ受診すれば、網膜裂孔の段階で発見できる可能性が高まります。
一過性脳虚血発作も、放置すると脳梗塞につながることがあります(前述)。
閃輝暗点そのものは時間とともに消えますが、回数が増えた、いつもと見え方が違うといった場合は脳の病気が原因になっていて進む可能性があるため、受診してください(※11)。
目がチカチカするときは何科?眼科で行う検査
目がチカチカするときは、見え方と伴う症状で受診先を選びます。迷ったときは、まず眼科で構いません。
| 主な状況 | 受診先 | 理由 |
|---|---|---|
| 光が一瞬走る/飛蚊症を伴う/片目だけに起こる | 眼科 | 網膜裂孔や網膜剥離が生じていないかどうかを確認するため |
| 画面作業のあとにチカチカする・まぶしい・目が乾く | 眼科 | 眼精疲労・ドライアイ・眼鏡の度などを確かめるため |
| ギザギザした光が初めて見えた | 眼科または脳神経内科・脳神経外科 | 閃輝暗点は脳で起こるため(光視症と区別できなければ、まず眼科でもよい) |
| ギザギザした光のあと、頭痛が起こることをくり返す | 脳神経内科・脳神経外科・頭痛外来 | 片頭痛の診断と治療のため |
| 立ち上がったときに目の前が暗くなる・チカチカする | 内科 | 起立性低血圧・貧血・脱水などを調べるため |
| 妊娠中・産後 | かかっている産科 | 血圧の確認が必要なため |
| 閃輝暗点のような光に、手足の脱力や顔のゆがみなどを伴う | 救急車(119番) | 脳梗塞などの可能性があるため |
眼科で目に異常がなく、脳の病気が疑われる場合は、脳神経内科などを紹介されることがあります。目の痛みを伴う場合の受診の目安は、関連記事「目の奥が痛い」で解説しています。
眼科で行う検査
眼科では視力や眼圧を測り、光視症や飛蚊症がある場合は、目薬で瞳を広げて(散瞳)網膜の端まで調べる眼底検査を行います。網膜裂孔は網膜の端にできやすいためです。必要に応じて、網膜の断面を撮影する光干渉断層計(OCT)や視野検査も行います。
散瞳すると数時間はまぶしく、ピントが合いにくくなります。その間は車やバイク、自転車を運転できないため、公共交通機関や送迎を利用して受診してください(※5)。
受診するときに伝えたいこと
前述の3つ(片目か両目か、続いた時間、見え方)に加え、飛蚊症の増加や視野の欠け、頭痛・しびれの有無、強い近視や目の手術・けがの経験、妊娠の有無を伝えると、原因を絞り込む手がかりになります。
よくある質問
まとめ:目のチカチカは「目か脳か」を見分け、迷ったら眼科受診を
目がチカチカする原因は、光視症など目にあるものと、閃輝暗点など脳が関わるものの2つに分かれます。片目の視界の端に光が一瞬走るなら光視症、ギザギザした光が両目の同じ側に広がり5〜60分ほどで消えるなら閃輝暗点の可能性があります。飛蚊症の急増や視野の欠けは眼科へ、手足の脱力などを伴うときは119番へ。迷ったときは、眼科を受診してください。
参考文献
※1 日本眼科学会「光が飛んで見える、チカチカする(光視症・閃輝性暗点)」
※3 MSDマニュアル プロフェッショナル版「一過性脳虚血発作(TIA)」
※4 MSDマニュアル プロフェッショナル版「妊娠高血圧腎症および子癇」
※9 日本眼科学会「白内障」
※10 日本頭痛学会「片頭痛」
※11 Micieli JA. Case-Based Neuro-Ophthalmology「Positive visual phenomena」(神経眼科の教科書・オンライン版)
※13 日本頭痛学会・国際頭痛分類委員会(訳)「国際頭痛分類 第3版(ICHD-3)」1. 片頭痛 /6. 頭頸部血管障害による頭痛
※15 日本高血圧学会・日本高血圧協会 プレスリリース「5月17日を『高血圧の日』に制定 ―サイレント・キラーから国民の健康を守るために―」(2007年10月26日)
※17 MSDマニュアル 家庭版「失神」
※20 日本神経学会・日本頭痛学会・日本神経治療学会(監修)「頭痛の診療ガイドライン2021」CQ II-1-6「片頭痛の誘発因子・増悪因子にはどのようなものがあるか」




