突然まぶたが腫れる原因のうち、片目だけの場合に多いのは、ものもらい(麦粒腫)やアレルギー、霰粒腫、かぶれ、虫刺されなど、目やまぶたに起きた局所的なものです。 多くは急を要しませんが、発熱・眼球の突出や動かしにくさ・視力低下(ものが二重に見える)のいずれかがあるときは、その日のうちに眼科を受診してください。この記事では日本眼科学会認定の眼科専門医が、原因の見分け方と受診の目安を解説します
この記事でわかること
- 片目か両目か・痛みの有無・腫れの速さの3点で、原因を絞り込む考え方
- その日のうちに眼科を受診してほしい3つのサイン
- 片目・両目それぞれで考えられる主な病気と見分け方
- 様子を見てよい場合の目安と、受診先・受診までの対処法
突然まぶたが腫れるときに確認したい3つのポイント
次の3つのポイントを順に確かめると、原因をある程度絞り込めます。ただし、次の章で説明する3つのサインがあるときは、原因の絞り込みより受診を優先してください。
① 片目か、両目か
片目か両目かで、まぶたに起きた原因なのか、アレルギーや全身の影響なのかの見当がつきます。
- 片目だけ腫れる場合:ものもらい(麦粒腫)、涙嚢炎(目頭の下にある、涙をためる袋の細菌感染)、虫刺され、化粧品や目薬によるかぶれ(接触皮膚炎)など
- 両目が腫れる場合:花粉症などのアレルギー、全身の状態によるむくみ
ただし、この区別はあくまで目安です。花粉症でもこすった側だけ強く腫れることがあり、逆に感染が両目に及ぶこともまれにあります。まずは「どちらか一方か、両方か」を、おおまかな出発点として使う位置づけです。
② 痛みがあるか
痛みの有無は、原因を分ける大きな手がかりです。
- 痛み・強い赤み・熱っぽさがある場合:細菌やウイルスによる感染(ものもらい、涙嚢炎、眼瞼ヘルペス、まれに目の奥まで広がる眼窩蜂窩織炎など)
- かゆみが中心の場合:アレルギーやかぶれ、虫刺され
- 痛みもかゆみもなく、しこりとして触れる場合:霰粒腫(まぶたの脂の出口が詰まってできるしこり)
- 痛みもかゆみもなく、急にぶよぶよ腫れる場合:血管性浮腫(クインケ浮腫)
③ どのくらいの速さで腫れたか
腫れるまでの速さも、原因を絞り込む手がかりになります。
- 数時間〜1日で急に腫れた場合:アレルギー、虫刺され、感染など
- 数日〜数週間かけてゆっくり腫れた場合:霰粒腫など(しこりを伴うことが多い)

3つの軸で原因を整理すると
上の3点を組み合わせると、考えられる原因はおおまかに次のように整理できます。あくまで目安であり、確定するには診察が必要です。
| 片目/両目 | 痛み・かゆみ | 発症の速さ | 考えられる主な原因 |
|---|---|---|---|
| 片目が多い | 痛み・赤み・熱感 | 数時間〜1日 | 麦粒腫、涙嚢炎、虫刺され |
| 片目・両目 | かゆみが中心 | 数時間〜1日 | アレルギー、接触皮膚炎、虫刺され |
| 片目・両目 | 痛み・かゆみが目立たない | 急にぶよぶよ腫れる | 血管性浮腫(クインケ浮腫) |
| 片目が多い | しこり・痛みは少ない | 数日〜数週間 | 霰粒腫、まぶたの腫瘍(まれ) |
| 両目 | なし | 翌朝に強く日中に軽快 | 生理的なむくみ(塩分・水分・睡眠・飲酒など) |
| 両目 | なし | 数日〜持続 | 腎疾患、甲状腺眼症、心不全など(内科領域) |
| 片目が多い | 痛み+発熱 | 数時間〜1日 | 眼窩蜂窩織炎の可能性(その日のうちに受診) |
実際の診療では、まぶたの腫れが「まぶただけの病気」であることが多いのですが、目やその周囲の病気や全身の状態から腫れることも少なくありません。このため、まぶたの病気と決めつけずに原因を追究することが大切です。
その日のうちに眼科を受診してほしい3つのサインとは?
まぶたの腫れとともに、次の3つのサインのうちいずれか1つでも急に現れたら、その日のうちに眼科を受診してください。目の奥の重い感染症である眼窩蜂窩織炎の可能性があるためです。夜間や休日で眼科が開いていないときは、救急外来を利用してください。
① 発熱をともなう
② 眼球が前に出ている・目が動かしにくい
③ 視力が落ちた・ものが二重に見える
まぶたの腫れの多くは急を要しませんが、これらのサインだけは見逃さないようにしてください。
3つのサインで疑う「眼窩蜂窩織炎」とは?
3つのサインはいずれも、炎症がまぶたの表面ではなく、眼球が収まっている目の奥の空間(眼窩)まで広がっていることを示します。まぶたの感染症には、炎症が眼窩隔膜という膜の手前にとどまる「眼窩隔膜前蜂窩織炎」と、膜を越えて奥に及ぶ「眼窩蜂窩織炎」があり、緊急度が大きく異なります。
| 比較項目 | 眼窩隔膜前蜂窩織炎 (眼窩周囲蜂窩織炎) | 眼窩蜂窩織炎 |
|---|---|---|
| 炎症の範囲 | 眼窩隔膜より手前(まぶたの皮膚側) | 眼窩隔膜を越えて眼窩の奥 |
| 主なきっかけ | 虫刺され、ものもらい、まぶたの傷など皮膚側の感染 | 副鼻腔(とくに篩骨洞)の炎症が、薄い骨を越えて広がる |
| まぶた・白目 | 赤く腫れ、押すと痛む。白目は白い | 赤く腫れ、白目の充血やむくみも伴う |
| 3つのサイン | 眼球の突出・目の動きの異常・視力低下はない | 眼球突出・目の動かしにくさ・動かすときの痛み・視力低下がみられ、通常は発熱を伴う |
| 主な治療 | 多くは外来での抗菌薬治療 | 入院のうえ点滴での抗菌薬治療 |
| 受診の目安 | 早めに眼科へ(発熱があればその日のうちに) | その日のうちに眼科へ |
眼窩隔膜前蜂窩織炎でも、放置したり治療が遅れたりすると、炎症が奥へ進んで眼窩蜂窩織炎に至ることがあります。とくに乳幼児は、眼窩隔膜の防御が未熟なうえ、篩骨洞の炎症が薄い骨壁を通じて眼窩へ広がりやすいため、注意が必要とされています。(※1)
なお、皮膚に起こる蜂窩織炎の症状や治療については、関連記事「蜂窩織炎の恐ろしさ」「蜂窩織炎の治療」もあわせてご覧ください。
眼窩蜂窩織炎が緊急である理由
眼窩蜂窩織炎では、炎症が奥に広がると、眼窩内圧の上昇による視神経障害で視力に影響が及ぶことがあります。さらに、頭蓋内へ感染が広がると海綿静脈洞血栓症、髄膜炎、脳膿瘍といった重い合併症につながることもあります。また、眼窩蜂窩織炎は副鼻腔炎と合併しやすいことが知られています。国内の病院の小児科で入院した19例を調べた報告では、副鼻腔炎は眼窩蜂窩織炎の83.3%(6例中5例)、眼窩隔膜前蜂窩織炎の38.5%(13例中5例)に認められました※6。症例数の限られた報告ですが、副鼻腔炎のある方、とくにお子さんのまぶたが急に奥まで腫れてきた場合は、注意が必要です。

片目だけ突然腫れるときに考えられる主な病気と原因
片目だけの腫れで多いのは、麦粒腫(ものもらい)、アレルギー性結膜炎、霰粒腫、かぶれ、虫刺されです。 一般に「ものもらい」は麦粒腫を指しますが、見た目の似た霰粒腫もあわせてそう呼ばれることがあります。
ここでは代表的な原因を、症状の特徴とあわせて見ていきます。なお、発熱や眼球の突出・視力低下を伴う片目の腫れは、前述の眼窩蜂窩織炎を疑います。
痛みと赤みを伴う急な腫れ:麦粒腫(ものもらい)
痛み・赤み・熱感を伴う、まぶたの急な腫れです。まぶたの縁や内側にある分泌腺に細菌が感染して起こります。押すと痛む一点があり、数日たつと、腫れた部分に膿がたまって黄色っぽく見えてくることがあります。まつ毛の生え際に近い外側の腫れ(外麦粒腫)と、まぶたの内側にできるもの(内麦粒腫)があります。(※2)
痛みの少ないしこり:霰粒腫
痛みが少なく、コリコリとしたしこりとして触れるのが特徴です。脂を出すマイボーム腺が詰まり、たまった脂に対して慢性的な炎症が起きることで、肉芽腫というかたまりができます。数週間かけてゆっくり大きくなることが多く、急な腫れというより「いつのまにかしこりがある」という形で気がつきます。
細菌感染を起こすと赤く腫れて痛むこともあり(化膿性霰粒腫)、この場合は麦粒腫と見分けにくくなります。放置して大きくなると、肉芽腫が皮膚側に出てくることもあります。治療は点眼薬で炎症を抑えて様子をみるのが基本で、自然に吸収されない場合は、必要に応じて摘出する治療を検討します。(※3)
かゆみが強く、こすると悪化する腫れ:アレルギー性結膜炎
目のかゆみが強く、こするほどまぶたの腫れが悪化するのが特徴です。花粉やハウスダスト(ダニ・ほこりなど)が原因で、両目に出ることが多いものの、こすった側だけ腫れが強くなることもあります。目の充血や、糸を引くような目やにを伴うこともあります。季節性のもの(花粉症)では、鼻の症状と同じ時期に出るのが特徴です。なお、汗をかいたときや体が温まったときに悪化するかゆみを繰り返す場合は、コリン性蕁麻疹など別の病気の可能性もあり、区別が必要です。
関連記事「コリン性蕁麻疹・温熱蕁麻疹」もあわせてご覧ください。
まぶたのふちの赤み・かさつき:眼瞼炎
眼瞼炎は、まぶたに炎症が起きる状態の総称です。炎症の場所によって、まつ毛の生え際に起きるもの(前部)と、まぶたの裏のマイボーム腺(脂を出す腺)に起きるもの(後部)に分けられ、原因も細菌感染、脂の分泌の異常、皮膚のアレルギーなどさまざまです。
多くはまぶたのふちの赤み・かゆみ・かさつき・目やにが続く、慢性の経過をとりますが、細菌やウイルスの感染、次に詳述する接触皮膚炎による急性のものもあり、この場合は比較的急にまぶたが赤く腫れます。急に強く腫れる、痛みがある場合は、眼科でご相談ください。
化粧品や目薬が触れた部分の腫れ:接触皮膚炎(かぶれ)
新しく使い始めた化粧品、まつ毛エクステの接着剤や薬液、目薬などに対するアレルギー反応が原因で、まぶたが赤くなり腫れるとともに、かゆみやヒリヒリ感が出ます。原因物質に触れた部位に一致して症状が出るため、いつから何を使い始めたかという使用歴が手がかりになります。片側だけ触れれば片目だけ腫れ、目をこすった手を介して反対側の目にも起きることもあります。原因となっているものの使用をやめることが対処の基本で、続けているうちは腫れが引きにくくなります。
限られた範囲が急に腫れる:虫刺され(ダニ・ブヨ・蚊など)
蚊やブヨ、ダニなどに刺されると、片目のまぶたの限られた範囲が急に腫れ、かゆみや軽い痛みを伴います。まぶたは皮膚が薄く、その下の組織もゆるいため、刺されると水分がたまって強く腫れ、驚かれることがあります。とくに知らぬ間に刺されて急に腫れてくると、原因がわからず不安になりやすいところですが、多くは数日で軽快します。刺し口や、他の部位の虫刺されがないかも手がかりになります。
山や草むらに入ったあとで、まぶたに小さな虫が食いついたままになっている場合は、マダニの可能性があります。無理に引き抜くと、体の一部が皮膚に残って化膿することがあるため、自分で取らずに医療機関で処置を受けてください。(※8)
痛みもかゆみもない、ぶよぶよした腫れ:血管性浮腫(クインケ浮腫)
痛みやかゆみを伴わずに、まぶたが急にぶよぶよと腫れるのが特徴です。皮膚や粘膜の深い部分に生じる限局性のむくみで、顔面、とくにまぶたと唇に起こりやすいとされます。腫れは2〜3日ほど続いたあと、跡を残さず消えることが多いとされています(※5)。
注意が必要なのは、のどや気道に及んだ場合です。息苦しさや、唇・のどの腫れを伴うときは窒息の危険があり、救急対応が必要です。血圧を下げる薬(ACE阻害薬)の内服で、飲み始めてから数日〜数週間して起こることもあります。まれに遺伝性のもの(遺伝性血管性浮腫)もあります。
目頭の下の赤い腫れと目やに:涙嚢炎
目頭のやや下(鼻の付け根寄り)が赤く腫れ、涙や膿が出ることが多く、急性の場合は押すと痛みを伴います。涙の通り道である涙嚢に細菌感染が起きたもので、涙の排出路(鼻涙管)が詰まり気味の方に起こりやすいとされます。涙があふれやすい、目やにが多いといった症状が先行していることもあります。腫れる場所がまぶたの縁ではなく目頭のやや下である点、押すと涙点から膿や涙が逆流してくる点が、ものもらいとの違いです。
水ぶくれとピリピリした痛み:眼瞼ヘルペス
体内のヘルペスウイルスが活動して、片目のまぶたが赤く腫れ、小さな水ぶくれ(水疱)が集まってできるのが特徴です。 腫れる前にピリピリ・チクチクした痛みが先行することがあります。ものもらいや虫刺されと間違われることがありますが、治療は抗ウイルス薬を用いる点が異なり、見分けが重要です。抗菌薬の目薬はウイルスには効かず、ステロイドを含む目薬はかえって悪化させることがあるため、自己判断で市販の目薬を使わないでください。
両目が腫れる・むくむときに考えられること
両目が同時に腫れるときは、局所の問題よりも、アレルギーや全身の状態が関わっていることが多くなります。朝だけ腫れて日中に引く生理的なむくみについては、後述の「朝だけまぶたが腫れて日中に引くなら心配ない?」で説明します。
全身の病気が背景にあることも
両目のむくみが数日以上続く、あるいは顔や足など他の部位のむくみも伴う場合は、全身の病気が背景にあることがあります。腎臓の病気(ネフローゼ症候群など(※7))、甲状腺の病気(甲状腺眼症)、心臓の機能低下などです。
甲状腺眼症では、まぶたの腫れのほか、まぶたが引っ込んで見える眼瞼後退、眼球突出、ものが二重に見える複視などがみられます。甲状腺の機能を示す数値が正常な時期でも、眼の症状が出ることがあります。目の奥に不快感や違和感、押されるような感覚が出ることもあります。眼球突出や複視がまぶたの腫れとともに急に現れた場合は、前述の3つのサインにあたるため、その日のうちに眼科を受診してください。
こうした全身の病気が背景にある場合は、原因に応じた診療科での評価が必要です。腎臓の病気なら腎臓内科、甲状腺眼症なら内分泌内科と眼科、心臓の機能低下なら循環器内科が担当します。まずはかかりつけの内科や眼科で相談し、必要に応じて専門の科につないでもらうとよいでしょう。 (※4)
原因別の見分け方一覧
ここまでの原因を、片目/両目・痛み・発症の速さ・受診先の4点で一覧にまとめます。自分のケースがどこに近いかの目安としてご覧ください。確定には診察が必要です。
| 原因 | 片目/両目 | 痛み | 発症の速さ | 受診先の目安 |
|---|---|---|---|---|
| 麦粒腫(ものもらい) | 片目が多い | あり | 数時間〜1日 | 眼科 |
| 霰粒腫 | 片目が多い | 少ない | 数日〜数週間 | 眼科 |
| アレルギー性結膜炎 | 両目が多い | かゆみ主体 | 数時間〜 | 眼科 |
| 眼瞼炎 | 片目・両目 | かゆみ・赤み | 急性〜慢性 | 眼科 |
| 接触皮膚炎(かぶれ) | 触れた側 | かゆみ・ヒリヒリ | 数時間〜1日 | 眼科・皮膚科 |
| 虫刺され(ダニ・ブヨ・蚊など) | 片目・限局 | かゆみ・軽い痛み | 数時間 | 経過観察〜眼科 |
| 血管性浮腫(クインケ浮腫) | 片目・両目 | なし | 急に腫れ2〜3日持続 | 眼科・皮膚科息苦しさは救急 |
| 涙嚢炎 | 片目(目頭側) | あり | 数時間〜数日 | 眼科 |
| 眼瞼ヘルペス | 片目が多い | 痛み・水疱 | 数時間〜数日 | 眼科 |
| 眼窩隔膜前蜂窩織炎 | 片目が多い | あり | 数時間〜1日 | 早めに眼科 |
| 眼窩蜂窩織炎 | 片目が多い | あり+発熱 | 数時間〜1日 | 当日中に眼科(時間外は救急外来 ) |
| 生理的なむくみ | 両目 | なし | 朝に強く日中軽快 | 経過観察 |
| 腎・甲状腺・心臓などの全身疾患 | 両目が多い | なし | 数日〜持続 | 内科等 |
朝だけまぶたが腫れて日中に引くなら心配ない?
日中にかけて自然に引いていく場合は、生理的なむくみであることが多く、多くの場合は心配のいらないものです。両目に起こることが多いものの、横向きで寝ると下になった側だけ腫れることもあるため、片目か両目かだけでは判断できません。次の表の「受診を考えたいサイン」に当てはまるときは、受診を考えてください。
| 確認するポイント | 生理的なむくみ | 受診を考えたいサイン |
|---|---|---|
| 時間の経過 | 日中にかけて自然に引く | 日中になっても引かない・数日以上続く |
| ほかの症状 | 痛み・かゆみ・赤みはない | 痛み・かゆみ・赤みがある |
| むくむ範囲 | まぶたのみ | 顔や足など、ほかの部位もむくむ |
| 体の変化 | 特になし | 短期間で体重が増えた・尿の量が減った |
顔や足のむくみ、体重や尿量の変化を伴うときは、前述の全身の病気のサインのことがあるため、まずは内科を受診してください。
様子を見てよい場合と、すぐ眼科へ行く場合
判断に迷ったときの目安として、様子を見てよい場合と、その日のうちに受診すべき場合を対比します。
次の表の「その日のうちに眼科へ」の項目に1つでも当てはまるときは、翌日に持ち越さずに受診してください。
| 様子を見てもよい目安 | その日のうちに眼科へ |
|---|---|
| 発熱がない | 発熱がある |
| 眼球が前に出ておらず、目を普段どおり動かせる | 眼球が前に出てきた・目が動かしにくい |
| 見え方に変化がない | 視力が落ちた・視界がかすむ・ものが二重に見える |
| 腫れがまぶたの一部にとどまる | 腫れが目のまわりから頬・額へ広がっている |
「その日のうちに眼科へ」の項目に当てはまらず、次のどれかに該当する場合は、様子を見てもよいでしょう。
- かゆみが主体で、アレルギーの原因に心当たりがある
- 虫刺されなど、原因がはっきりしている
- 朝だけ腫れて、日中に軽快する
- 痛みのない小さなしこりだけがある
ただし、様子をみている場合でも、数日たっても改善しない、あるいは悪化するときは受診してください。
なお、息苦しさや、唇・のどの腫れをともなうときは、まぶたの腫れとは別に窒息の危険があるため、ためらわず救急要請をしてください。
診療の場では、痛み・視力・眼球の動き・発熱の有無の4点を確認して、緊急性を判断します。このうち視力・眼球の動き・発熱は、前述の3つのサインにあたります。 ご自宅で迷われたときも、この4点を目安にしていただくと、受診のタイミングを見極めやすくなります。
受診までにできる対処と、やってはいけないこと
受診までの間の基本的な考え方は、「早く引かせる」ことよりも「悪化させない」ことです。まぶたの腫れは原因によって正しい対処が異なり、良かれと思ってしたことが裏目に出ることもあります。無理に腫れを早く引かせようとせず 、目を休ませて刺激を避けることを優先してください。
してよいこと
| 対処 | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|
| 冷やす | かゆみ・赤み・熱感が強い腫れ | 清潔な冷たいタオルなどで軽く当てる |
| 温める | 痛みのない霰粒腫 | 自己判断は難しいため、腫れの種類がはっきりしないうちは冷やすほうが無難 |
- 目やまぶたを安静にし、こすらない
- アイメイクを休み、コンタクトレンズの使用を中止する
避けたいこと
- こする・強く押す・自分でつぶす(感染を広げるおそれがあります)
- 痛みや赤みが強いのに温める(細菌感染では悪化させることがあります)
- 市販薬を自己判断で続ける(合わない場合や、受診時の判断を妨げる場合があります。とくにステロイドを含む塗り薬・目薬は自己判断で使わないでください)
市販の目薬や塗り薬は、腫れの原因によって合うものが異なります。どれを使えばよいか迷うときは、自己判断で選ばずに受診してください。
まぶたが腫れたら何科?眼科・皮膚科・内科の使い分け
まぶたの腫れは、まず眼科を受診するのが基本です。まぶたと目は隣り合っており、視力や眼球の状態まで含めて診られるためです。そのうえで、原因によっては他科が適することもあります。
| こんなとき | 受診先の目安 |
|---|---|
| まぶたの腫れ全般(原因がはっきりしない) | まず眼科 |
| まぶた以外の顔や体にも発疹・かぶれが広がっている | 皮膚科(眼科と並行でも可) |
| 両目・顔・足など全身のむくみ、尿量の変化がある | 内科・腎臓内科 |
| 甲状腺の病気を指摘されていて、・眼球突出や複視が以前から続いている | 眼科と内分泌内科(急に症状が現れた場合はその日のうちに眼科へ) |
| 発熱、眼球の突出・目の動かしにくさ、視力低下・複視のいずれかがある | 当日中に眼科(時間外なら救急外来) |
| 息苦しさ・唇やのどの腫れをともなう | 救急要請 |
迷ったときは眼科で構いません。眼科で診て、他科が適すると判断されれば、適切な診療科へ案内されます。3つのサイン(発熱、眼球の突出や動かしにくさ、視力低下・複視)のいずれかがあるときだけは、受診を翌日に持ち越さないようにしてください。
よくある質問(FAQ)
まとめ:突然まぶたが腫れたら、まず「3つのサイン」を確認
突然まぶたが腫れたときは、まず発熱、眼球の突出や動かしにくさ、視力低下・ものが二重に見えるという3つのサインがないかを確認してください。いずれか1つでもあれば眼窩蜂窩織炎などの重い感染が疑われるため、その日のうちに眼科を受診してください。サインがなければ、片目か両目か、痛みがあるか、どのくらいの速さで腫れたかの3つのポイントから原因を絞り込めます。迷ったときは眼科で構いません。




